サンタ・マリア・イン・ドムニカ教会の前の道を渡って、ちょっと小道に入ると、え?と思わずびっくりするような緑深い田舎の雰囲気になります。そして、いきなり壁の一部が開いていて、確かに、教会の名前が掲げられているのですが、まるで普通のお宅のお勝手口のような質素な感じで、戸惑います。
木戸口をくぐって、という感じで入ると、中は意外と広々としていて、確かに教会です。
ロトンドというからには、集中型円形の建物のはずなのに、一見すると、まるで普通の家ですよね。
これが、ローマでも最も古い教会のひとつ、サント・ステファノ・ロトンド教会で、5世紀の創建です。
手前のポルティコは、12世紀、ロマネスク時代に付け足されたもの。おお、ロマネスク時代も、たまには余計なことをするもんですね。ここは、ポルティコのない円形がはっきり分かる方が、絶対にプレゼンスはよいはず。
内部に入ると、円形といっても、かなり大きなもので、全体が丸いと把握するのが難しいくらい。
真ん中の丸い部分と、周囲に回廊のようになっている部分と。回廊部分がとても幅広くて、全体のスペースがより大きく感じられます。
一部祭壇になっている後陣部分に、黄金のモザイクがあります。
小さいんですが、背も低い場所にあって、すぐ身近に眺められる分、細部がよく見えて、美しさが迫ってくる、そういうモザイクです。だって、手が届きそうなところなんですよ。そういうのって、めったにないですよね、こういうタイプのモザイクで。
一部、オリジナルの床が見えるようになっていました。今よりは低かったんですね。今は、柱の基盤になっている石が隠れている高さになっていますが、オリジナルは、この一段低いところということでしょうね。
今ある教会の下には、2,3世紀頃の古い宗教的建物が埋まっているそうです。でも、公開もしていないようで、それどころか、完全に埋まっている感じでした。
ここでも結婚式の準備が進行中で、そのおかげで、本来のオープン時間よりかなり早い時間だったのに、オープンしていて、自由に入ることが出来ました。ラッキーです。あと1時間遅く来ていたら、結婚式で入れなかったでしょうから、ここでもまた、早起きは三文の徳。
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- 2010/03/18(木) 06:27:57|
- ローマの中世
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