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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ウンブリアその6-スペッロSpello

スペッロは、その昔、春先の花祭りで訪れたことがあります。色とりどりの花びらを使って、地面に絵を描くアレです。そのときは、小路いっぱいに花びらの絵で、地味な色合いの石の建物と、派手派手な花の鮮やかさがすごい印象強い風景を作っていました。で、町そのものは、あまり視野に入ってなかった気がします。
確かに坂はすごく激しかったと記憶にはあるけれど、十数年余計に年取っているせいもあるとは言え、ここまですごいとは思いませんでした。上りか下りか、とにかく全部坂といっても過言ではない町のありようです。ロマネスク的には、これ、という見所があるわけではないので、とりあえず歩いてみるか、と町の中心広場、町の中で唯一平衡感覚が保てる場所から、登り方向に向かいました。
とにかく登り道。そして両側はびっしりと石の家が続きます。やっとそれが途切れると、あらまぁ、すばらしいわぁ、といきなり田舎のおばさんになっちゃいますが、ゼエゼエしながら眺める、そのウンブリアの緑の美しいこと!


ほぼ天辺かな、と思われるあたりに、教会?それとも民家?よく分からない建物があり、近づくと、一応教会で、12世紀のサン・セヴェリーノと看板が立っていました。でも勿論閉ざされていて、外観はそれなりにきれいに保たれているものの、日常的に利用されている様子はありませんでした。この教会の前に水のみ場があり、ペットボトルに汲んでいる他の観光客のまねをして、手持ちのボトルにいただいてみました。無味無臭の、冷たい水でした。坂道を登ってきた身には、甘露。


登りはともかく、下り道で目に付いたのは、売り家の張り紙。あっちにもこっちにも。そして美しく手入れされている家々の間に、すでに長年人が住んでいないのが明らかな家も多く目に付きます。こういう不便な村にはありがちな現状ではあるのですが、実際目の当たりにするのはさびしい現実です。
なんとなく面白くなくて、村を一周したところで、次のバスで帰りましょ、と思い、バスを待ちつつガイドブックを開いたら、あら、ロマネスクの名残があるらしいじゃん!
とあわてて、道を引き返してみました。さっき通りすがりに中をのぞいて、あ、だめ、これは趣味じゃない、と思った教会の入り口に、かすかにロマネスクの時代の名残がありました。


ロマネスク特有の、飾り十字と木のモチーフ。ムラノにも似たようなモチーフの石版が、埋め込まれていたな。こういう断片から、時間のつながり、歴史の変遷を追っていけるんですね、きっと。
フォリーニョに帰るバスは、なんだかえらい遠回りの路線バスで、来たときの倍くらいの時間がかかって、何じゃこれ?と少々不安になりましたが、でもおかげで田舎のドライブが楽しめました。
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  1. 2008/11/05(水) 06:28:42|
  2. ウンブリア・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

No title

スペッロは、インフィオラータの町ってイメージがあります。もちろん前回のウンブリア旅行では、時間があればと思っても、やはり時間がとれず高速から眺めただけの町でしたが、寂れている様子ですね。ウンブリアはもう一度トライしたいなぁ。
  1. 2008/11/05(水) 04:37:00 |
  2. URL |
  3. クリス #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

是非トライしてくださいな。次の長期イタリア旅行がいつできるか分かりませんが、わたしは、今回ちょっとだけかすったマルケ、それからアブルッツィあたりに行きたいですね~。ウンブリアは、短めの旅で、アグリツーリズモめぐりなど、してみたいです。
  1. 2008/11/05(水) 22:46:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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