ああ、思わぬ伏兵が…!
まさかローンを組むのに問題勃発とは、予想外でした。家を見始めたかなり最初の頃、ある不動産屋でいきなりファイナンシャル・コンサルタントまで紹介されて、彼が、大体こんな感じかな、とわたしの所得額からローン金額を計算してくれたことがあります。それで、なるほど、思ったよりは借りられるのだな、と思ったのが、今おもえば失敗の元。それで、金額とかローンの限度とか、そういうことはすっかり抜け落ちて、「思ったより借りられるみたいだ」という印象だけが先行して、その後、多少予算を上げても大丈夫、と思い込んでしまったのですから。
買うのを決めたおうちは、エレベーターもないし、内部を全面的に改装する必要があるため、それまで見たどの家よりも、不動産価格そのものは安いのです。でも、内装にかなりお金がかかるので、考えていた頭金の一部は、現金で持っている必要があり、必然的に、借りるお金が大きくなります。本来は、できる限り頭金を払って、ローンは少しでも減らす、という方針を立てていたので、大きな方向転換です。それでも、不動産そのものの値段が低いので、いずれにしても、ここまでは借りられそうだ、と思った金額よりは、若干低い金額で済みそうでした。
で、早速ローンの話を聞きに、自分の口座のある金融機関に行ったのです。
そしたら、大体月給の30%が限度なんですけど、といわれて、まずガーン。だって、最初のファイナンシャル・コンサルタントは、40から45%って言ってたし!そんでもって、わたしの月給と年収の明細を見て、このくらいなら、まぁ何とかぎりぎり20年でいけるか、場合によっては25年にすれば、楽勝だね、って言ってたし!
しかし、話を聞いていると、25年でも何でも、どう転んでも無理じゃん、という感じなんです。
イタリアのお給料は、業界ごとでシステムが決まっていて、わたしの場合、多くのサービス業界同様、月給x14が年収となります。12ヶ月に加えて、年に2回、月給と同額のボーナスがあり、これは日本のボーナスのように変動するものではありません。その上わたしの場合、会社の社内的な方針で、これ以外にもボーナス的な一時金があり、こちらも固定で、増えることはあっても減ることはないのですが、ただ、ローンを組むなどの場合、残念ながら、そういう一時金的性質のお金は、カウントしてくれないようです。
そういうわけで、わたしの月給は、実際の所得から言えば、低めに設定されているわけで、当然ローンの金額も、そこから計算されてしまうので、リミットも低くなるわけです。
がーん。
とりあえず査定にはまわすから、早く必要書類を調えてね、といわれたものの、どうやら査定に1ヶ月くらいかかるようです。その結果、だめ、といわれたら、そこからまた他のローンを探す暇があるのかな?時間的リミットは1月半ば。うわ~、あせります。仮契約を済ませてしまえば、後戻りは絶対できないし、1月半ばまでにローンが組めないと、契約違反となり、仮契約時に払う頭金の倍額返しの上、契約破棄となるらしいです。うわ~、どうしたらいいんだろう!?
あの不安むくむくは、結構本能的にこういう可能性を予測していたせいだったのかな。
さてさて、どうなることやら!
Author:Notaromanica
ミラノ在住で、ロマネスクが大好きで、主にイタリア、フランス、スペインを回っています。