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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ミラノ、展覧会、いろいろ

実は、昨日今日と、二日間、Maurizio Cattelanの展覧会を見ていました。昨日はパラッツォ・レアーレでやっているプチ展覧会、今日は、ミラノの証券取引所の前に置かれた作品見学。勿論写真を撮ったのですが(展覧会場では、隠れてひそひそと)、なんと!一枚も撮れてないという衝撃の事実を、今発見したところです。ひえ~、そんなことが!メモリーカードの差し入れ方が、ちょっと甘かったような感じなんですが、これまで十年以上デジカメを使っていて、撮れていないということは初めてなので、ショックがでかい。
もらったデジカメなので、もともと愛着が薄いのですが、これで信頼感ゼロ。もう使わないかも。
実際、ちょいと面白い展覧会だったので、写真つきで紹介できず、残念です。

実はこの人、これまでも結構あちこちで見ていたのですが、Cattelanという同じ人だという認識がなかったので、今回初めて、そうだったのか、と名前を覚えました。
昔ビエンナーレで見た、彗星に当たって倒れているジョバンニ・パオロ2世、リボリ美術館での、壁に向かって机にうつむいている暗い少年の後姿、天井からぶる下がっている等身大の馬とか、そういえば昨年訪れたプンタ・デッラ・ドガーナにも、床に転がった一列の死体状のオブジェがありましたね。どれもインパクトが強烈で、忘れようにも忘れられない作品ばかり。
今回、屋外に置かれていたのが、中指を突き出している大きな手のオブジェ。ダークスーツ姿の証券マンが行きかうミラノ証券取引所のまん前。なんてミスマッチ、これは笑えましたね。
まさにフォトジェニックだったので、残念。

Maurizio Cattelan
Palazzo Reale & Piazza degli Affari (Milano)
2010/10/24まで

気を取り直して。
Hiromi Masudaさんのガラス作品。


この方、ベネチアで修行されたガラス作家で、やはり数年前のビエンナーレで初めて作品に出会いましたが、イタリアではかなり評価されているようです。これ、先日訪ねたStelline財団の建物の片隅に、さりげに置かれていました。ガラスだから、屋外でも大丈夫なのかな。
ずっと置かれているわけではないと思うけれど。

ステッリーナ財団のお隣には、地方銀行が持っている素敵なギャラリーがあります。ステッリーナ財団も含むこの一体は、かつての古い建物を再生したものですが、それが一部美術館、一部ホテル、一部銀行とか会社、そしてギャラリーとか、アテネ・フランセもここに入っていますね。そこもギャラリーを持っています。全体にとってもメセナなゾーンなんですよね。

で、その銀行のギャラリー。Credito Valtellineseってかなり地方色の豊かな銀行と思うのですが、やはり北だから金持ちなのかな。常に意欲的な展覧会を、それも無料でやっているんですよねぇ。
銀行がメインの建物。一つの翼が一階分丸々ギャラリーです。広くて天井も高い、贅沢な空間ですよ。



今回やっていたのは、絵本の原画展。絵本大好きだし、楽しみでした。


これが、すばらしいものでしたね。量も申し分なく、展示も美しく。また実際原画が使われている絵本も並べられていたり、現地で売っているものもあり。受付もすごく感じよくて、これでただかよ!と感激してしまいましたよ。


原画は、とにかく美しいんです。ほとんどがイタリア人作家の作品でしたが、どれもこれも、一枚ほしい!と思うような、非常に個性的な作品目白押し。
でもこれが本になるとどうかというと、その場で原画を見てしまっているので、本になったときの落差というのをはじめて目の当たりにして、ちょっとした衝撃でした。同じ二次元でも、本物と印刷の違いがありありと…。
勿体ないみたいに、全然違うものになってしまっているんですよ。印刷技術がこれだけ進んでも、やはり本物の風合いって出ないもんなんですねぇ。やっぱり、家にも本物がほしいなぁ。ポスターだけじゃなくて。

Echi di Mari Lontani
Credito Valtellinese
Corso Magenta 59 Milano
15/11/2010まで
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  1. 2010/10/23(土) 05:15:02|
  2. アートの旅
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  4. | コメント:2
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コメント

No title

絵本の原画展!いいですね
わたしもみたいです。
たしかに、原画と本とではちがいますよね、そのショックを
私も原宿の絵本展で感じたことがありました、むかし。

それから、日本画展に行った時も、あった。

本物って、感動の力ありますよね。
いろんな本物にふれている、corosaさん いいなあ。

↑のガラスなんですね、黒いのゴムかと思っちゃった
銀色がすき。
  1. 2010/10/23(土) 00:10:00 |
  2. URL |
  3. ガビィ #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

絵本の原画って、お話があってのものだから、普通の絵画とは違う世界で、とても面白いですよね。
原宿といえば、落合恵子さんのやっている絵本屋さんがありましたっけ?懐かしいなぁ。
日本画も好きですよ。今の新しい日本画は面白い人がたくさんいますよね。あまり見る機会がなくて残念ですけれど。
  1. 2010/10/25(月) 20:45:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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