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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ウンブリアその9-ルニャーノ・イン・テヴェリーナ

珍道中が続きます。
テルニからナルニに移動しました。ここは、町そのものにも興味があったし、ルニャーノ・イン・テヴェリーナの教会への拠点でもあるので、2泊予定していました。
しかしここで問題勃発です。テルニからの移動のバスの中で、はっ、明日は日曜日だ!と気付いたのです。毎日日記代わりのメモをつけているのに、なぜ今気づくんだ、わたし…。何が問題かというと、ただでさえ便数の少ない田舎のバスは、常識として、日曜祝日は、ほとんどサービス自体がなくなってしまうことが多いのです。特に、ナルニ発周辺部行きのバスは、事前にインターネットで調べた限りでは、まさにそういうタイプのタイムテーブルだったんですよねぇ。
印刷しておいた時刻表をあわてて調べたところ、ナルニに着いてすぐホテルにチェックインして、鞄だけ放り出して、すぐにバス停に戻れば、何とかルニャーノまで行って、教会を見学した上、ナルニまで戻ってくるバスにも間に合いそうな時間でした。幸い乗っているバスは、ナルニの旧市街まで行ってくれます。
ナルニの旧市街は、鉄道駅からグルグルの登り坂を上った丘の中腹にあり、結構遠いのです。とりあえず、旧市街に到着しました。旧市街唯一のホテルに向かいますが、何かバイクの催しをしていて、旧市街中に、Ducatiの赤いバイクがブルンブルンとエンジンをふかして並んでいます。


ええ、何かイベント?と一瞬目を輝かしたわたしですが、今回は、バイクよりロマネスク優先ですので、いやいや、のんびりしている暇はない、とバイクの間を縫って、急坂を登ってホテルにたどりつきます。
細い横道に入り口があり、とても雰囲気のあるホテル。こんにちは~、2泊おねがいしま~す!「2泊?今夜はもう満員ですけど。」「え!」絶句のわたし。
もう夏休みも終わった時期なので、どこでもホテルの問題なかったし、このホテルが旧市街唯一というのは昨日あたりに気付いたんだけど、まさか満員とは思いもよらず。なんてついてない!と思いつつ、とりあえず翌日の1泊をお願いして、いやだけど、駅前ならあるだろうし、ルニャーノ行きのバスも駅前からつかまえればいいわ!とあわててバス停に引き返して、駅前行きのバスに乗ります。しかし!なんと駅前に行くだけのほんの10分ほどの距離のバスも、土曜日だから極端に少なく、30分以上待つ必要がありました。ひえ~、時間はますます厳しくなっていきます。でもナルニのバス切符売り場で確認したら、やはり明日は、他の町に行くバスはほとんどないので、絶対今日行かないと!
あせっても仕方ないので、空き時間を利用して、バス停近くのバールでサンドイッチと白ワインの遅いランチ。なんかびっくりするほど安い。そういえばこの町では、他の店のランチでも、パスタ3ユーロとか、ミラノの2分のい1から3分の1のお値段設定でびっくりでしたねぇ。ウンブリアでも最も安かったような。それもおいしいんですから、もううれしいびっくりです。
さてさて、やっと来たバスに乗りますが、なかなか出発しません。隣に座っていたおねえちゃんが地元の人だというので、駅前ホテルのことを聞いてみます。「駅前に一つあるし、少しはなれて2つあるから、絶対どこかはあいているわよ。でも時間的には駅前のホテル・ナルニがあいてないと、他のホテルに行っている時間はなさそうねぇ。でも大丈夫、きっとあいてるよ。」駅前からかばんをごろごろ引いて、急ぎ足でホテル・ナルニへ。しかし「あら、今日は満員なのよ。」ときっぱり。何でもバイクのイベントに加えて、漫画の展覧会をやっているんだそうで、この週末はいつになく混んでいるとか。絶望するわたし。「無理だと思うけど、荷物だけ預かってもらうわけには行きませんか?」「悪いけど、それはできないのよ」はぁぁ。鉄道駅も無人駅だから無理。それに今夜の宿はどうする?ルニャーノなんかに行った日にゃ、日曜日に身動き取れないし。
とぼとぼと駅前に戻りながら、疲れた頭であわててどうするか考えた挙句、そうか、遠くのホテルに電話で聞いてみりゃいいんじゃん、と電話。幸い部屋はゲットです。でもバスが来るまであと5分ほどで、駅から1キロほども離れているというホテルに行く時間はありません。
で、荷物を持って観光する羽目になりました。うへ~。

さて、やっと落ち着いてルニャーノです。
ナルニからのバスは、町の麓の幹線道路沿いに止まります。ハイ、ここも丘の上の町。荷物もちのわたしにはきっつ~。でも仕方ありません。運転手さんによれば、緩やかな坂で町の麓まで行き、そのあとは、車道もあるけど、だらだら長いので、一直線に階段で登った方が早いよ、たいした距離じゃないから、荷物があっても大丈夫だよ、と勧められたので、階段を探しました。確かにたいした距離ではなく、建物でいえば、せいぜい3階に上ったくらい?でも、やはり荷物を抱えての階段はきびし~。
汗をかきかき、のろのろと最後の急坂を登っていくと、広場に出ました。
そこにあるのが、ここでの目的地、サンタ・マリア・アッスンタ参事会教会。



ここは、柱頭の石彫り彫刻が有名みたいなのですが、そして実際とてもかわいらしいモチーフがいっぱいあるのですが、わたしが最も引かれたのは、美しいモザイクでした。決して天邪鬼というわけじゃないんですけどね~、ちょっとマージナルなものに目が行く傾向はありますね。



この地域、床や壁の幾何学モザイクが、あちこちで見られるのですが、わたしにはここがはじめて。ローマで活躍したモザイク職人コジモ一家の人たちが広めた技術で、コジモ風モザイクとして有名らしいです。様々な色石、多様な幾何学模様。ビザンチンやローマとは明らかに違うタイプのモザイクですが、本来モザイク好きのわたしには、やっぱりよいものでした。床モザイクは、その磨り減って古びた感じもまた雰囲気がよいものです。
美しいクリプタも堪能です。大体1時間ほど出たり入ったりしていたと思いますが、その間来たのは二組だけで、さっと来てさっと出て行ってしまいますから、ほとんど独占状態。美しい空間にゆったりと一人でいられるというのは、よいものですねぇ。
ナルニに帰るバスまでは時間がありましたので、ちょうど教会の側面を見られる場所にある近所のバールでお茶をして、やっと疲れを癒すことができました。早めにバス停に向かう途中、植木の受け皿をねぐらにしている素敵な猫がおり、人の気配など気にする風もなくぐうぐうと眠っていました。



バス停の近くにサッカー場があり、地元チームが試合をしているのを、15分くらいもぼんやりと見ていたでしょうか。木陰で、とても気持ちのよい夕べで、はるばるこんなとこまで来ちゃったなぁ、としみじみしました。
ナルニに向かう帰りのバスでは、またもや運転手とわたしだけという状態でしたので、四方山話をしながら、楽しい道中となりました。でも、ナルニのホテルは、駅から結構遠い上に、かなり車どおりの激しい道を歩く必要があり、再び苦しい道中でした。きれいで安いホテルなので、車の人はよいけど、そうじゃなくてナルニに泊まる方は、事前に旧市街唯一のホテルDei Prioriに予約しましょう!
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  1. 2008/11/23(日) 06:50:54|
  2. ウンブリア・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:8
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コメント

No title

面白いと言っちゃなんですが、このあたふたドタバタした感じ、若かった時のわたしとそっくりです。人生全部がこんなんで過ぎていくもんだろうなあと思っておりました。張り詰めたテンションの綱渡りみたいな生き方はどこに到着するか分からないスリルがあって、嫌いではなかった。
だけど時間の経過とともに、なんかまーるくゆるやかになっていますね、昨今は。だから久しぶりに心が騒ぐ感じを追体験させていただいて、嬉しかったです。ありがとう!
  1. 2008/11/23(日) 09:27:00 |
  2. URL |
  3. otebox #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

ちゃんとバイクの写真も撮ってくれたんですね。
DUCATI勢ぞろい、カッコいいっす。
モザイクもおしゃれ~。
  1. 2008/11/23(日) 15:16:00 |
  2. URL |
  3. たー #79D/WHSg
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No title

Oteboxさん
お恥ずかしいです。わたしもいつか、まーるくゆるやかになるんかな。一人でこんなにばたばた歩くというのは、わたしにとっても、すごく久しぶりのことだったと思います。ウンブリアがそういう土地だったのかな。バスや電車で歩いたゆえの面白さって感じもありますネ。
  1. 2008/11/23(日) 16:22:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
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たーさん
年代モノのDucatiもたくさん来ていて、なかなか壮観だったんですよ。でも荷物と時間に気を取られ、一体どういうイベントだったのかは、分からずじまいで、とても残念でした。
  1. 2008/11/23(日) 16:23:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
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No title

昔、娘とアッシジのついでにトレビというひなびた村へ、そしてスポレートまで足を伸ばしたことがあったのを思い出しました。夏でしたので車中泊ね!
googleしていて、判ったんです。テルニに方へは向かわずにアッシジでレンタカーを返しました。20年ほど前で、ローマに車で入るのは不安だったので。そして、ロマネスクという選択肢もなかったです。
  1. 2008/11/23(日) 23:08:00 |
  2. URL |
  3. otebox #79D/WHSg
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No title

20年前ですか!わたしがローマとかをうろうろしていたころかなぁ。
スポレートは、このあといきますよ。2泊もしたし、ウンブリアの中ではロマネスク的には重要度高いので、いっぱい見所があります。昔の旅の何かを思い出してもらえるかも。
  1. 2008/11/24(月) 19:00:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
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No title

ウンブリアは、やはり車でないとキツイかな。どこも坂道ばかりだからね。この教会よかったでしょ?
HPに早く掲載してくださいよ。楽しみです。
  1. 2008/11/25(火) 01:30:00 |
  2. URL |
  3. クリス #79D/WHSg
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No title

クリスさん~
坂道も、荷物がなけりゃ何とでもなるんですけどねぇ。
ウンブリアどころか、去年の初夏に訪れたベネチア島巡りの編集中です~。ウンブリアにたどりつけるのはいつでしょうねぇ。早く編集しないといろいろ忘れそうです。
  1. 2008/11/25(火) 23:06:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
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