ノバラ県のロマネスク、とりあえずの最終回はノバラです。
町の中心にあるドゥオモと、それにくっついている洗礼堂が、目的ですが、このドゥオモ、外観は、中世の名残がほとんど見られないという代物です(鐘楼の下部がちょっとだけ)。
ネオクラシック様式で覆われてしまっていて、オリジナルの建物の姿は影も形も。近寄るのもいや、という佇まいではあるのですが、実は、中にひっそりと中世の名残が生きているらしいんですよねぇ。
まずは、正面右奥にあるキオストロ。
ぱっと見た感じは、かなり新しくきれいになってしまっているのですが、北側部分は、11世紀、それ以外は12世紀のものなんです。
そして、本堂内陣に、やはりその時代の床モザイクがあるらしいんですよ。
しかし、暗いし、そばには近づけないし。最近購入した光学6倍のデジカメでも、このくらいがやっとです。
その辺りをうろうろしていると、ちょうど、教会守のような人がいたので、訪ねたら、ここは、教会付属の博物館のガイドツアーでしか見られない、いずれにしても撮影禁止、博物館は15時以降オープン、という取り付く島もないような対応でした。
こんなこというのもなんですが、意外とたいしたものがない場所ほど、変にタカビだったりする傾向ってあるような気がします。思わず、けちけちするなよ~、といいたくなるような。大体、このネオクラシックのカテドラルに、わざわざ中世を探してくる人って、そういるとも思えないし、もうちょっと親切にしてもいいじゃん、と逆恨みというか。対応一つで、印象って随分変わりますよね。普段は、教会が開いていると、感謝の気持ちでわずかなお賽銭でお灯明をあげたりするんですが、思わず、何もせずに出てきてしまいました。
実際、本来の目的であった洗礼堂も、博物館のガイド・ツアーでしか入れないシステムになっているようで、訪れた午前中はクローズ。
洗礼堂も、ネオクラシックの建造物に取り囲まれて、本来のお姿は一部しか見られません。んもぉ、こういうのやめてほしい!
周りとうろうろとして、何とか全体を見ることの出来る場所を発見。
でも、近すぎて、全体像の撮影は不可能…。やめてくれ~。
ここは、11世紀早々の時代のフレスコ画が保存されているのですよ。外壁の保存状態を見ると、中も期待出来そうではないですか。
というわけで、今回は残念な結果となりましたが、次回は、午後の遅い時間に訪ねてみることにしようと思います。霧のない週末があれば、是非年内に他の町村と合わせてトライしたいところです。
最後に秋の風景。教会近くの公園です。
美しい紅葉でした。
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- 2010/11/18(木) 06:03:41|
- ピエモンテ・ロマネスク
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| コメント:4
大聖堂の外観が外観だけにノバラ市内は期待してなかったんですけれど。
洗礼堂のフレスコはぜひ再挑戦していただきてブログ掲載を期待したいところです。
そうそう冬の時期の霧はやっかいですね。お気をつけて!
- 2010/11/17(水) 23:25:00 |
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- クリス #79D/WHSg
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昨年、イタリアに行ったら、閉まっている教会などが多いように感じられました。昔は街を散策して冷えたらドア開けて中に入って暖をとったのに、ちょっと淋しく感じました。偶然だったのか、ちょっと分かりませんが、。
- 2010/11/18(木) 10:23:00 |
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- たかし #79D/WHSg
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クリスさん
ここは間違いなく近々挑戦しますので、お楽しみに!
しかし日暮れが早いので、午後に出かけるのも厄介なことです。
- 2010/11/21(日) 15:27:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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たかしさん
そうですか。お金のない町村になると、維持しきれないところも出てくるんだとはおもいますね。檀家が減ったりとかね。ミラノなどはお金持ちで人口も多いので、教会としての機能を失って民間利用されている教会はあっても、放棄された教会というのはほとんどないと思うのですけど、田舎は、なかなか難しい状況があるかも知れませんねぇ。
- 2010/11/21(日) 15:31:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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