ノルマン宮 Palazzo dei Normanni
名前から明らかなように、ノルマン王の宮殿がこれ。実は、もともとは9世紀、アラブ支配の時代に建てられた建物が元になっています。ノルマン王の時代に、拡張され、装飾され、その後もいろいろ手が加えられて、今に至ります。
その9世紀起源の建物が、実は今でも現役で、パレルモ市やシチリア州の機関が入っているようです。一部警察の事務所にもなっているようでした。
そうそう、正面の入り口に近づいたところ、どうやらそこは警察署の入り口だったので、前に止まっているパトカーの中でのんびりとおしゃべりしている警察官に、「ノルマン宮の入り口はどこなんでしょう」と尋ねたら、「ノルマン宮?何それ?」という、のけぞるような答えが。
同僚があわてた感じで車から出てきて、宮殿の入り口は、建物の裏なので、そこをぐるっと回って云々…、と丁寧に教えてくれました。
しかし、何それ、って…。
ちなみに、先だって紹介したパラティーナ礼拝堂は、この王宮の中にあります。
これが、パラティーナ礼拝堂のある階。とても素敵に繊細な中庭です。でも全体の構造は、結構新しい時代のものですね。宮殿は、この上の階、3階部分が見学できるようになっていますが、ガイド・ツアーなので、しばらく待ちました。こんなシーズン・オフでも、観光客は結構いるもので、結局15人ほどのツアーとなりました。
残念ながら、写真は、禁止。
ただ、現在見学できるもののほとんどは、中世よりもずいぶん後の時代のもので、だからそれほどがっかりすることもありません。特にすでにパラティーナ礼拝堂を堪能したあとですしね。
ここで、注目すべきなのは、ノルマン王ルッジェーロの部屋と呼ばれている一角のみ。
そこには、またまた黄金のモザイクがあるのです。ここは、聖書は関係なくて、さまざまな動物のモチーフが、どれもこれもとてもかわいらしくて、すばらしいのです。でも、撮影禁止の上に、部屋そのものに入ることもできず(入り口にロープが張ってあり、そこからのぞく)、不満が残りました。幸い、私のように、中世部分だけに特化した観光客はいなかったようで、ガイドの説明を無視してのぞきこみ、説明中一番前に陣取り、ほかの人々が一通り見たあとで、さらにのぞき込み、というように、最初から最後まで、いやらしいくらいに見てきましたけどね。
今回は写真なしですが、写真集はしっかり買ってきたので、サイト作るときにはしっかり載せますよ。
オリジナルのアラブ・テイストも、見学ルートでは見ることができないし、なんかな~って感じでしたけど、あら、こんなものが。
なんかよくわからないながら、テイスト的には中世でしょ。建物のアーチを支える柱の付け根部分にありました。よくこれだけ残されたもんです。
ちなみに、このノルマン宮のブックショップは、結構充実していましたので、お勧めです。
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- 2010/12/20(月) 05:46:39|
- シチリアの中世
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| コメント:2
ルッジェーロの間覗けただけでも うらやましい。 ツアーでは行きませんでしたから。 あそこは一般の人は 入れないものとおもっていました。あの 鹿や豹が 向き合ったモザイクをご覧になったわけですね。うらやましい。
- 2010/12/23(木) 05:14:00 |
- URL |
- yk #79D/WHSg
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ykさん
ツアーで行かないって言うのは以外ですね。ノルマン宮はまさにツアー御用達って言うようなモニュメントなのにね。
そう、動物がすっごくかわいいんですよね。パレルモのモザイクは、聖書のテーマばかりなので、ここのは異質で、楽しいです。
でも部屋に入れてくれないってけちですよね。
- 2010/12/23(木) 22:15:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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