サン・ジョバンニ・デリ・エレミティ教会 San Giovanni degil Eremiti その2
素敵に小さくてかわいらしいキオストロを抜けると、本堂が現れます。
とってもシンプル。ここは、装飾はほとんどありません。全体が単純な切り石積みだけなんですけれど、とても簡素な美が感じられます。中に足を踏み入れると、思わず「ほぉぉ」と感嘆。
クーポラのこういう感じって、好きなんですよね。円形の教会堂、アルメンノとか、マントバとか、ブレーシャとか、大きめの洗礼堂、カントゥとかのクーポラにありますけれど、装飾をすっきりと排除した潔さが、よいのですよねぇ。
ちっちゃい方のクーポラの内側も、なんだかいい感じ。小さくても、大きいのと同じように、ちゃんとぐるりと開口部が設けられていて、採光はかなりよいですよ。
ここは、グレゴリオ時代の修道院の一部と思うのですが、つながって、アラブ時代の建物が残っています。ただの四角い部屋でこれまた超シンプルなんですが、フレスコ画がちょびっとだけ残されているんですよ。
ほんとにここだけ、壁のほんのわずかの部分だけなんですが、それでもこれだけ色も残っているのって、奇跡みたいなものですよね。
そのアラブ部分の建物の外観。
相当修復はされているのでしょうが、いい感じ。この前の庭部分には、もう樹木化している巨大なサボテンがにょきにょきと植わっていたのですが、合うんですよね~、建物と。やっぱりちょっとアフリカ・テイストかも。
パレルモ、奥深いですね。どこに行っても、複雑な歴史が垣間見えます。
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- 2010/12/22(水) 05:36:33|
- シチリアの中世
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| コメント:4
装飾なし、というのは我らロマネスクファンにとっては 望ましい面もありますね。建物の構造が よくわかります。特に四角いところに まるい屋根を載せる載せ方。
- 2010/12/23(木) 05:34:00 |
- URL |
- yk #79D/WHSg
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ykさん
いつもながら、とっても鋭い観点ですね。もうぜんぜんそういうこと考えてないですよ、私なんて。あ、かわいいな、程度で。ちょっと恥ずかしい~。
- 2010/12/23(木) 22:16:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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