さて、今度は、普通の観光でも、たいていの人が訪れるのではないかと思われるカテドラル。ここ、オリジナルはロマネスクながら、ぱっと見た感じでは、まったくロマネスクの名残もなくて、あまり興味がわかないのですが、実はちゃんと中世のものが残っているのです。だから、無視して通り過ぎてはいけません。
メインの入り口側から。細かい装飾が、バロックとかよりも、アラブ建築風ですね。アラベスク装飾、とっても美しいです。
で、驚いたのが後陣。今までまったくチェックしてないんですよ。
有名なモンレアーレのドゥオモと同じモチーフの装飾が施されています。残念ながら、ちょっと傷んでいるんですけれど、それでも十分美しい。まさにアラブとロマネスクの様式が融合した見事な装飾ですよねぇ。
実はこれ、入り口がわからなくて、うろうろしたおかげで発見したんです。道には迷うべし!って感じです~。
とりあえず満足。しかしこれだけ素敵な後陣があるんだったら、ほかにも何かあるんじゃないのか?と、目を皿のようにして外壁をなめていったら、おっ、何かそれらしい柱が残っています。
建物の角っこに、ひっそりと残された中世の名残。多分。誰も気づかないような、おそらく興味を持つ人なんか絶対いなそうな、とても小さなほっそりとした円柱です。
そしてまた、おっ。
これはかなりびっくりしました。メインの入り口の上にはめ込まれた、小さな黄金のモザイク。かなり小さいので、肉眼では細部まで見えなかったのですが、雰囲気的には中世なんですよ。実際、こうしてズームアップした写真だと、聖母のりんごのほっぺたや、両脇の天使のかわいらしさが中世っぽい。
でも不思議。もともとどういう形だったんでしょうね?か、後付でどっかから持ってきたんでしょうか。
内部は、壮大なバロックですが、実はお宝が。本当の目的はそっちで、外観には一切期待してなかったのに、意外とあるもんですね。やはりパレルモ、恐るべし。
内部は次回。
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- 2010/12/28(火) 05:25:44|
- シチリアの中世
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