外観、続きです。チェックするべきポイント二番目は、ファサードの扉です。
この青銅の扉は、ピサの青銅の扉で気に入ってしまった、ボナンノ・ピサーノの作品なんですよ。ロマネスクをやるまでは、注目すらしていなかった人なので、今回は大いに興味があったんです。
しかし!実はこの扉、鉄格子に阻まれて、近づくことができない…。少なくとも5メートルは隔てられての鑑賞で、肉眼ではほとんど細かいところは見えないんです。がっかりですねぇ。入場料を払ってもいいから、近くで見たかったです。
仕方ないので、デジカメで思いっきりズーム。でもたったの6倍ですから、たいしたことはなくて。
ピサでいいなぁと思った感じは、ちょっとわかりました。でも実際は、後から写真をパソコンに取り込んでからじっくり見て、ほぉほぉ、です。微妙に違うような。モンレアーレは、ピサのあとの作品のはず。なんとなく、ピサの方が、よりスタイリッシュな感じがするので、もしかして逆?
これが、モンレアーレ。
こっちは、ピサのマギ。
あれ、モンレアーレの方は、マギと書いてないので、違う主題?でも内容は同じですよね。
どうなんでしょう?個人的にはピサの方が、デザイン性が高いような気がするんです。
ちなみにこれは、カインとアベル。
羊ちゃんたちが、妙にかわいらしいのですが、人物フィギュアはとてもシビアな感じです。モンレアーレの作品は、ちょっと土臭い感じがしたりするのですが、もしかしたら、それは私の勝手な思い入れかな。
いずれにしてもとてもデザイン的なのは間違いがなく、青銅というマテリアルのせいでそうなるのか、またはピサーノの性質と技術なのか。でも、青銅の扉といえば有名なヴェローナのサン・ゼノも、やっぱりデザイン的なんですよね。あれ?あれは誰の作品なんだっけね?あれは、確かすっごく古いもんだったような。ということは、このデザイン性は、青銅というマテリアルのなせる業っていうのもあるのかな~。ちょっと面白いですね。あまり例が数多くないので。
いずれにしてもボナンノ・ピサーノは、もうちょっと調べたい人かもね。
っていうか、頼むから近寄らせてくれ~。
ロマネスクはこちら。今日も、中世の辞書とともに、モデナの本を精読。イタリア語だと、どれだけ読むのが遅いんだ、自分!とびっくりしています。
ロマネスクのおと
スポンサーサイト
- 2011/02/20(日) 07:18:55|
- シチリアの中世
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0