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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

パリのロマネスク、その1

パリの週末だぞ!と思って、まずチェックしたのは、近現代の美術館情報。基本的に現代大好きですから、普段ミラノであまり見られない分、かなりうれしかったのです。
でも同時に、もちろんロマネスク視点は忘れていません。

で、調べた限りでは、やはりパリは、ロマネスクというよりゴシックだし、見るとしても、せいぜい、サン・ジェルマン・デ・プレ教会と、中世美術館、しめしめ、今回は近現代美術メインで見学の時間たっぷり、と思っていたんです。
でも、ロマネスク的師匠の方に尋ねると、こことここと、ここも、みたいな感じで結構出てきて、ああああ~、やっぱり見るものあるじゃん。
ということで、かなり時間的にやばいと思っていたのですが、パリも、ミラノより圧倒的に広いとはいえ、実際に歩けば、結構歩けるもんで、かなりがんばって歩いてきました。

まず、パリ最初の観光が、ここ、サクレクール寺院のお隣にひっそりとある、サン・ピエール教会。


メトロでモンマルトルまで行って、駅からサクレクールを目指します。なんとなくこっちかな、と一瞬立ち止まると、開店準備に忙しいカフェーのおじさんが、あ、こっちこっち、そっち行くと階段で大変だから!とケーブルカーへの道を教えてくれます。あらま、パリの人、なんか親切。

実はパリは二十数年ぶり。昔一度だけ来た時は、それなりのレベルのホテルだったのに、ホテルの人が英語をわからないふりとかして、すごく感じ悪いし、嫌な思いをたくさんして、パリは嫌い!だったんですけどね~。英語が嫌いなんて、きっと言ってられなくなったんでしょうねぇ。どこでも英語で困ることはなかったんで、それだけでもすごく楽チンです。
モンマルトルでは、そういえば、絵描きの人たちが日本語で話しかけてきましたねぇ。時間ないし、と断ると、それまでの愛想が一気に吹き飛んで、超感じ悪くなるのが、いかにもパリらしいって感じがしましたけどね。

で、サン・ピエール。
後陣には、確かにロマネスク風の何かが。
正面。ここはユトリロで行きましょう。本物より圧倒的に風情があるし。


このユトリロはオランジュリーにありましたね、確か。白いモンマルトルの絵、昔大好きでしたね。多感な十代の乙女には受ける絵です、多分。
外見はともかくとして、中にはいると、かなりロマネスクのにおいはするんです。


写真よりは全体が薄暗くてね。
でも、やはり、もうゴシック時代のにおいの方が強いのが明らかで。
なんで、壁面の開口部が四角いだけで、アーチの天辺がちょっぴりとがっているだけで、もうだめなんだろう、と不思議にも思うんですけれど、でもそういうもんなんですよねぇ。


でも、ゴシックへの過渡期的な空気とでも言うのでしょうか。どっちつかずな感じっていうか。そういう危うい時代のあやふやなスタイルなのかな、と。そういう面白さが、あるのかもしれません。

イタリア中心ですが、以下のサイトもよろしく~。
ロマネスクのおと
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  1. 2011/03/19(土) 06:13:29|
  2. フランス・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

No title

ユトリロ好きでした。

この絵はサンピエールですか。

ピエールって・・・パウロ?
  1. 2011/03/18(金) 23:23:00 |
  2. URL |
  3. ガビィ #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

ガヴィさん
ピエールは、多分ピエトロです。
ユトリロって、ほんと下手。でも味があるんですよねぇ。
  1. 2011/03/19(土) 21:50:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

ユトリロ
人の気配がなくて本と好きでした。

20代のころ入院している母に絵葉書もっていったら
おこられました、きらいだったみたい。

ピエトロってペトロですね。
  1. 2011/03/20(日) 12:14:00 |
  2. URL |
  3. ガビィ #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

ピエロとは、ペトロ、そうですね。ごめんなさい。
確かにユトリロの絵には、人の気配がない、無視質系ですね。昔ほど、好きだと思わないのは、そういうところが自分の中で変わったからかもしれません。
お母様が嫌いだったのは、なぜでしょうね。
  1. 2011/03/20(日) 22:21:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

私も変わったのだと思います、昔ほどではなくなりました。

母は、後で気がついたのですが
絵から伝わる「孤独、さみしさ」に反応したのだと思います。
病気のときは
癒される絵じゃないといけないのですね、20代で自分の事しか考えられない私でした。
  1. 2011/03/21(月) 01:21:00 |
  2. URL |
  3. ガビィ #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

ガヴィさん
孤独や寂しさ、それは確かに。画家がそういう人生を送っていますしね。
でも、癒される絵も、人それぞれですから。母子であっても、感性は同じじゃないし。
  1. 2011/03/21(月) 21:42:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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