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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

Novara周辺のマイナー・ロマネスク その7

ブリオーナ等と同じ、ノヴァラから北に向かう街道沿いにあるシッツァーノのサン・ヴィットーレ教会。
Sizzano - San Vittore


ここは、こういうバロックの教会ということは知っていました。それでも訪ねたのは、オリジナルは古くて、その名残が教会のあちこちに残っているらしかったからです。
6世紀ごろの碑文とか、初期キリスト教時代の教会の床とか、ロマネスク時代の祭壇の文様とか、そういうもの。

実際、もともとはローマ時代の浴場または邸宅の跡に、初期キリスト教教会が立てられたというとても由緒正しい場所らしいのです。
今、サイトの方ではローマをまとめているところですが、この、浴場跡、というロケーションは結構よく見られますね。神殿もそうですが、水が沸いているとか、水周りの施設があることが、おそらくポイントなんでしょうね。

しかし、残念ながら、たどり着いたときは、お葬式のミサの真っ最中でした。ダークスーツのオヤジたちが立ち話をしていたので結婚式かと思ったら、教会前にはグレーのワゴン車、つまり霊柩車がすでにスタンバイしていました…。結婚式に見学を妨げられるというのは多々ありますが、お葬式というのは、これで2回目かしらん(ピサで一度出会いました)。
結婚式だと、ちょっと明るい気持ちにもなるし、場合によってはこっそりとのぞくくらいはするんですけれど、さすがにお葬式では遠慮せざるを得ないです。残念。

仕方ないので、一応周囲を探ってみました。
ここもどうやら、カルピニャーノ同様、中世には城郭都市みたいな様相だったらしく、教会の建物も、後ろの方は、他の建物と立て込んでいて、区切りがないというのか、後陣すら見えませんでした。



中世は、街道沿いに、城壁のある小さな村が、点々と続いている、みたいな土地だったんでしょうかねぇ。行ったり来たりした街道は、一本道で、いかにも昔からあります、という雰囲気を今でも持っています。車で飛ばしながらも、なんとなく馬車の時代を彷彿とさせるような、正統派”街道”。

実は先日、ノヴァラの観光局で、地域の情報をどっさりとゲットしてしまいました。


ぱらぱらとみていると、まだ未知の教会をいくつか発見!
というわけで、この地域をコンプリートするためには、まだ何回か訪ねる必要があるみたいです。このシッツァーノにも再訪のチャンスがあるかと思いますので、そのときは、お葬式にあわないことを祈りましょう。

中世の風景、こちらもどうぞ。
ロマネスクのおと
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  1. 2011/06/24(金) 04:36:20|
  2. ピエモンテ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:6
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コメント

No title

kikuko様のブログで 読みました。スイスにいらっしゃるのですって!! kikuko様のところに横入りしようかとおもいましたが、こちらにします。 ロマンモティエとともに 絶対お勧めが パイエルヌです。列車乗り継ぎ乗り継ぎでたいへんでしたが。プレロマネスクでしょうね。行ったのは遠い昔なので今とはちがっているかもしれませんが、ギシギシいう木の階段をあがっていくと 柱頭彫刻の面白いのが 展示されていました。うっすら壁画もあります。
フリブールに現代美術館があったとはしりませんでしたが、 崖の上に落っこちそうな家があって(スペインのクエンカみたいに)町も面白いし旧市街は 雰囲気のあっていい街です。川向うの散歩もたのしい。 記憶もうすれましたが 大聖堂いがいに教会もいくつか 川沿いのホテルにとまりました。 フリブールからバスで 15分くらいのところにオートリーブ修道院があります。(バスを降りて15分くらい坂道降りる)現役の修道院で 当時は3時過ぎに修道士さんが案内してくださって回廊や 教会を見ることができました。。
  1. 2011/06/24(金) 14:24:00 |
  2. URL |
  3. yk #79D/WHSg
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No title

長くなりましたので 続き
教会はゴシックで ロマネスクのところは 小さな二連窓があるだけですが、川のそばで 横に菜園があり、修道士助手みたいな作業をする人が荷車を押していて 昔の修道院というものが感じられてよかったです。案内してくださった修道士さんが とってもハンサムで どうして 修道士になってしまったのか 残念な気がしました。変なおしゃべりでごめんなさい。 ご旅行楽しまれますよう
  1. 2011/06/24(金) 14:27:00 |
  2. URL |
  3. yk #79D/WHSg
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No title

ykさん
コメントたくさんありがとぉございます!
パイエルヌはやっぱりよさそうですね。是非行ってみたいものです。フリブールから鉄道で、ひょいっと行けそうな感じでしたけれど、違うのかな。調べないといけませんね。
このスイス旅は、実は現代美術好きの母のために考えているので、中世はどこまで盛り込めるか分からないんですけれど、パイエルヌ、ロマンモティエは、絶対行きたいですね~。
ハンサムな修道士さん、会ってみたいです!サン・フレンチェスコじゃないですが、放蕩の挙句に修道院に入るなんて話は今でもあるらしいですしね。いろいろ物語のある方かも知れませんねぇ。
  1. 2011/06/24(金) 21:39:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
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No title

フリブールからなら、 パイエルヌは 電車一本で 2,30分でした。パイエルヌから ベルンには アヴァンシュというローマ遺跡のある町を車窓にみて ケルツェルスというところで 乗り換え(直通があるのかもしれませんが)私は ベルンで乗り換えてグリンデルワルドまで行ったので、 乗り継ぎ乗り継ぎのいちにち、という印象でした。迷わせるようなことを書いてごめんなさい。
でもパイエルヌの柱頭彫刻は 必見です。 外壁軒先にもあります。 かわいくて 愉快な彫刻、ミロに通じるところがある、といえるかもしれないものもありました。建物の構造もおもしろかったような。 中庭をぬけたようにおもうのですが、 記憶がもうあやふやです。
  1. 2011/06/25(土) 03:54:00 |
  2. URL |
  3. yk #79D/WHSg
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おお、パイエルヌ、と 勢い込んでうろ覚えであれこれ書いてすみません。
訂正です。プレロマネスクって書いてしまいました。そう思わせるような彫刻があるのですが、買ってきたパンフレットをみると 1070年頃とありましたので、 ロマネスクです。
  1. 2011/06/25(土) 15:14:00 |
  2. URL |
  3. yk #79D/WHSg
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No title

ykさん
いろいろ情報ありがとうございます。パイエルヌは確かに起源は相当古そうですよ。わたしもいろいろ調べてみないと。
それにしても、ずっと昔から、そうやってロマネスクを訪ねて歩かれていて、すごいですね。わたしはまだまだだと痛感しました。せっかく動きやすい場所に住んでいるんですから、これからますますがんばって、あちこち行かないと!と決意もあらたにしています~。
  1. 2011/06/27(月) 21:17:00 |
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  3. corsa #79D/WHSg
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