三度目の正直で、ノヴァラのロマネスクに触れてきました。
一度目は、周辺のロマネスクを回った後、午前中の最後の時間にたどり着いたら、目的の洗礼堂は、午後しかオープンしていないということで、待つにはあまりにも時間が長かったので断念。
二度目は、その時間に合わせてノヴァラにたどり着けるように計算して、周辺を周っていたのですが、カルピニャーノのガイド・ツアーですっかり時間を使い果たして断念。
というわけで、他を見ていると、どうしてもたどり着けそうになりので、今回は列車で直行してみました。
実は、ミラノから直通で1時間足らずだし、ローカル列車なので電車賃も安くて、ノヴァラだけ行くなら、列車利用の方が、効率がよかったりするのですよねぇ。
駅から旧市街も、徒歩で5分くらいだし、駅前の観光局が、週末の午後はオープンしていたのには驚きました。車だと、目的地直行になってしまうことが多いので、こういうのは、列車旅のよいところです。
せっかくだから立ち寄って、ロマネスク関係の資料を求めたところ、あるだけのパンフレット類をどっさりとくれました。ノヴァラ周辺は、ほぼコンプリートと思っていたのですが、いただいた資料を見ていると、まだまだマイナーな場所はいくつもありますので、コンプリートには程遠いということが分かりました。というわけで、今後も、気が向いた週末には、コンプリート目指して、ふらりと出かけてみたいと思います。
さて、ノヴァラです。
旧市街の中心にあるカテドラルは、19世紀に思いっきり改築されてしまった壮大な姿で聳え立っていますが、実は、もともとロマネスク様式の教会だったのですよ。この姿から、ロマネスクの教会を想像するのは、ちょっと無理…。
本堂の片隅に、在りし日の姿の銅版画がひっそりと飾られていました。
ロマネスクの教会は、1865年に壊されてしまいました。千年からがんばって生き延びてきたのに、19世紀に壊されちゃうなんて、もったいなさすぎ!
ちょっと変わった、装飾的なファサードで、これがレンガ色のままであったら、さぞや美しいものだったろうなぁ、と思います。
中も、今はバロック状態ですが、当時は、マトロネオのある、ロマネスクとしてはかなり壮大な姿だったようですね。
鐘楼の一部が、わずかに当時の面影を伝えるオリジナルの姿で残っています。
でもなんだか、新しい教会本堂や周囲の建物に思いっきり囲まれて、存在感は薄め…。
こんな姿になっちゃった本堂ではありますが、一応かすかに中世の名残というのは残されているんです。
続きます。
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- 2011/06/28(火) 05:14:14|
- ピエモンテ・ロマネスク
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