パウル・クレー・センター
ベルンに行こうと思ったのは、このパウル・クレー・センターの存在を知ったからでした。パウル・クレーって、絵を見れば必ず好きなんだけど、考えたら、彼の展覧会に行ったことはないと思うし、まとめて見たこともないんです。あまつさえ、時々ミロとかカンディンスキーと、イメージが混ざっちゃうし。
この美術館、実はその入れ物がまた有名なんですね。
スイスって、現代建築のメッカでもあるんです。
スイスって言うと、どうしても山や湖、自然のイメージばかりが強すぎるほどに強いし、観光客のほとんどは、自然を目指すような気がします。でも、実は、中世の町並みがすごくよく残されていたり、そして同時に、超現代的な建築が林立していたり、インテリア・デザインについても、素晴らしい美術館があったり、また現代美術館もたくさんある上に、オープン・エアの芸術品も当たり前に置かれていて。って、そんなことも、今回初めて知って、本当に驚いたんですよねぇ。こんなに近くのお隣に20年も住んでいてねぇ。いやはや。
話を戻しますと、このパウル・クレー・センターは、イタリア人建築家レンゾ・ピアノ氏の作品です。ピアノさん、世界中で活躍していますねぇ。波型の建物が三つほど横並びになっています。写真でみたときは、かっこいい~、と思いましたが、実際の姿には、実はちょいと落胆しました。
これ、メインの部分の正面なんですけれど、なんか、郊外にある安っぽい体育館みたいじゃないですか?
ただ、この構造のおかげで天井が高くて、現代物の展覧会にはぴったりです。大掛かりなインスタレーションの展覧会とかやるときに行ってみたい感じ。
ちょっと、と思ったこの構造ですが、建物の裏側に回って、ちょっと意図が分かったような気はしました。
これ、多分山の斜面みたいな土地に建てられているんですね。裏側は、だから、斜面から建物分、前にせり出した感じっていうのかな。山の緑と建物が、途切れなくつながっているんです。
オープンしたのが2005年ということなので、建築時からそろそろ6,7年。で、緑もどんどん建物の方に侵食して、境目がどんどん建物の前面に向かって。そのうちもっと侵食させちゃうのか、それともこの程度でとどめているのか。なんにせよ、面白いし、ある意味スイス的なコンセプトの建物かもしれませんよね。
あれ?ここ、ベルンだったよね、と不思議に思う人がいるかもしれませんね。
そう、まさしく首都ベルン。旧市街から、トロリーバスに乗って、15分くらいの土地なんですよ。
山を登って、別荘地みたいな道を通り抜けた先なんですけれど、それにしても、周囲は完全な緑。首都なのに、市街から15分で、見渡す限り牧草地帯になっています。
上は、クレーの作品と思いますが、美術館の前に立って、ベルンの町を見下ろしています。気持ちいい~。緑に赤が映えます。
美術館の裏側は、なんとトウモロコシ畑が広がっているんです。
この畑、美術館と一体化した企画で作られているものらしいんですけれど、なんせ説明がドイツ語とフランス語しかないので、皆目分からず。
美術館併設の高級レストランがあるようなので、もしかするとエコとか無農薬とか、そういうのをコンセプトにしているのかも知れないですねぇ。
トウモロコシ畑に入るのは初めてだったので、なんか興奮しました。背が高くて先が見えないので、自然の迷路みたいで。
はっ!クレーの話全然してないし。
次回。
Zentrum Paul Klee
Bern
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- 2011/07/22(金) 04:38:29|
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