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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ロンバルディア・マイナー・ロマネスク2



パラッツォ・ピニャーノ、続きです。
この、サン・マルティーノ教会は、11世紀の建物が、現在の建物ですが、実は、その下に、初期キリスト教時代の教会があって、発掘のおかげで、その全容が分かっているんです。
上の図面が、その初期キリスト教時代の教会の基礎部分となります。非常に珍しい円形の教会(エルサレム以外ではここしかないといわれましたが、本当かな)で、入り口の右側に全身入るタイプの洗礼浴槽があります(赤線で囲まれている部分)。
それが、この小さい丸い遺構。


現在の教会の右側壁の脇になります。この部分は、レンガ積みの壁も相当古いものが残っていて、とてもきれいなんですよ。ヘリンボーン模様になっていて。
そして、昔の教会の中央身廊が、今の教会の右身廊部分になります。


しっかり発掘されています。これは、ファサード側から右身廊と、バロック様式の装飾になっている突き当たりの小さな後陣。古代と、バロックが共存しています。
そう、まだよく資料を当たってないのですが、ここも、多くの部分にバロック装飾がなされてしまっていたのが、近代の修復で、オリジナルの(プレ)ロマネスク時代の姿が取り戻された教会と思います。良くぞ良くぞ、取り戻してくださいました!
中央身廊の突き当たりの後陣、外壁のあった部分。図面では右端の部分になります。


バロック時代の祭壇がちらりと見えてます。
その右身廊の壁の内側。


これは、ロマネスク時代のものと、後代の修復のものが混じっていて、おそらくすごく下の方に、初期キリスト教時代の名残もみられるようです。それにしても、レンガのヘリンボーンが、こんなにどこもかしこもきれいに残っている教会は、珍しいように思います。色も様々で、レンガ積みだけで、十分装飾的なんですよ。
続きます。

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ロマネスクのおと
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  1. 2011/11/16(水) 05:55:04|
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