ヴェローナのドゥオモです。
このファサードを見ると、ちょっと違うんじゃないの~、という感もありますが、一応中世残っていて、一部ロマネスクも見られます。
外観で特に注目すべきは、右側廊側の扉ではないでしょうか。
縞々のほとんどは、後代にきれいにされたものと思われますが、でもおそらくオリジナルもこういう感じだったんではないでしょうかね。しつこいまでの縞々。なんかヴェローナ・ロマネスクってこういうものらしい。
で、中央にあるのが、その扉。
ここは、扉口前にある円柱と柱頭、その上の装飾浮き彫りが、実にロマネスクしているんですよ。
写真では、特にわたくし撮影の稚拙な写真では難しいと思うのですが、右側のライオン君、本物は、びっくりするくらいに間抜けでかわいらしいんです。もしかすると、あまりかわいらしさが感じられないこの写真に、石工が本来こめた気持ちが現れているのかなぁ。間抜けそうとはいえ一応ライオン。でもこの方、お尻を他の動物にかじられています。
一方でこれはどうですか。
柱頭の四隅に現されているフィギュアは、髪が長い男性で、サムソンに見えますけれど、どうでしょう。柱頭の上にある副柱頭おフィギュアもまた、変わっていますよね、わざわざとってつけたような乳房。でも女性なんでしょうか。
その上にあるのが、これ。
え~っ。下のフィギュアに比べると、いきなりかなり写実的って言うか、雰囲気違いますよね。ここだけ新しいのかな。
全体に、図像学的な意味も、分かるような分からないような感じで、面白いんです、確かに。当時のまま残っていたら、本当に面白かったのにね、ずいぶんといろいろ変えられちゃったんで、なんとも。
続きます。
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- 2011/12/18(日) 06:12:36|
- ヴェネト・ロマネスク
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| コメント:2
実は ヴェローナって行ったことがないのです。そのせいか余計毎回楽しみにじっくり見させていただいております。この前のクリプタも良かったですけれど、今日のこの大聖堂入り口面白いですね。間抜けっぽいライオン君もいいですけれど、そのお向かいの人間を呑み込んでいるドラゴンも可愛い感じがするのですが、実際はどうだったのでしょうか。一つの彫刻で左右の杯が違うのはともかく、柱の色も長さも違う、柱頭の積み重ね方も違う、そこいらにあったものを重ねて柱の長さで調節したのでしょうか。実におおらかで楽しい入り口ですね。続きを楽しみにしています。
- 2011/12/18(日) 01:07:00 |
- URL |
- yk #79D/WHSg
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ykさん
それは意外です。ヴェローナは、電車でいけるし、街中もバスを駆使すればかなり回れるので、お勧めですよ。タイプの違う教会がたくさんあるし、本来はご飯もおいしい場所…。
向かいのドラゴンにご注目、さすがです。愛らしいのですが、人間を食べちゃってるのがなんとも。ここの扉装飾は、楽しいですよ~。
- 2011/12/20(火) 21:44:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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