サン・ゼノ続きです。
本堂内部で、青銅の扉の次に見るべきは、内陣下に置かれた、開放的なクリプタの装飾群でしょう。
ここのディテールは、面白くって大好き。特に、入り口部分のアーチを飾る浅浮き彫りは、モチーフも、組紐から葡萄蔓、実在の動物やら想像上の動物やらが入り乱れていて、見ても見ても飽きません。
感じとしては、後代にかなり激しく修復されている部分もありそうですが、モチーフはオリジナルに忠実ではないかと思われます。
なんだか面白いでしょー。
鶏が、四足動物を運んでいる図。これって、モザイクでもありますよね。何か寓意があるはずですよね。今度調べてみようっと。
クリプタ全体も、雰囲気は大変よいのですが、残念ながら、暗い!クリプタとしては、自然光が入る方だと思うのですが、それでの人工の光が少なくて、せっかくの柱頭もよく見えないのがとても残念です。
面白いのは、この構造。上を支える大きな柱がどかん、と建っていて、本来のクリプタの優美な雰囲気をかなり壊しているというか。変わってますよね。
柱頭。地味ながらかわいらしいものが多数。
クリプタの上の後陣部分には、ゴシック~ルネサンス期のフレスコ画がたくさんありますが、私には新しすぎで、あまり見るべきものはありません。
クリプタを始め、本堂全体に床の石の磨り減り具合がいいな~、と思い、入場口の人に訪ねたところ、意外と新しくて、このサン・ゼノを含む、ヴェローナにあるほとんどの教会の床は、17/18世紀、バロック時期に張り替えられたものらしいのでした。分からないものです。これは古いな、と今までいとしく思っていたものも、もしかしたら多くはその程度の古さだったのかもしれませんねぇ。やはり常に踏まれているから、当然ながら、劣化も早いのでしょうね。
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- 2012/01/26(木) 06:26:07|
- ヴェネト・ロマネスク
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