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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ヴェローナ・ロマネスク 18

サン・ゼノ最終回です。
キオストロ=回廊。


きれーな二連の小円柱の連なり。優美です。
本堂の側壁の縞々も鮮やか。これはやっぱり後代のものですね、きれい過ぎ。
反対側にある鐘楼の天辺がのぞいています。


全体にとってもきれいだけど、でもインパクトはあまりないキオストロ。やっぱり13/14世紀のものなので、ちょいと違うかな~。柱頭も特筆すべき装飾はなしです。
一方で、入り口のアトリウム部分、夏季には入場券売り場になっている場所の柱頭が、かわいかったので、パチリ。


そんなところで、サン・ゼノともお別れ。とはいえ、ファサードの修復が終わる頃には、是非また訪ねたいと思います。今回、全面工事幕に覆われて見る事ができませんでしたけれど、ファサードの扉周囲の浮き彫り、素晴らしいのですよ。以前撮影した写真と、修復後の写真を、完成後に比べてみたいものです。修復は、おそらくファサード全体で、浮き彫りではないと思いますが(下は、以前撮影したもの)。


サン・ゼノに戻りたい理由はもうひとつ。
すぐお隣にある、ここ、サン・プロコロ教会。


ぱっと見、別にー、って感じですよね。
ここ、サン・ゼノに行く度に、本当にすぐお隣なので目をやるのですが、あいていたことはないし、全体に打ち捨てられている雰囲気。でも、実は、9世紀頃のクリプタがあるらしいんですよ。
今回、ほかの事を訊ねたついでに、サン・ゼノの係員に、このプロコロ教会のことも聞いてみたら、夏季にはボランティアがガイド・ツアーをやっているし、通常18時のミサの時にはあくはず、ということだったんです。
そんなわけで、ヴェローナは、まだ何度か行かなければならないような気がします。とりあえずは夏季時間を待って、ドゥオモ内部の教会や、郊外の教会を訪ねる予定にしていますので、このプロコロもその予定に入れたいと思います。

以上、ヴェローナの項おしまいです。
長々とお付き合いいただいてありがとうございました。今後、さらに修行の旅をしてから、サイトにもまとめていきますので、お楽しみに。
ヴェローナは、普通の旅でも行かれる方が多いかと思いますが、ローマやゴシック、バロックのみならず、中世初期の遺構が実に数多く残っているのだということをちょっと記憶していただいて、地下(クリプタ)探検などもしてみていただくと、また違うヴェローナに出会えることと思います。
あ、普通の旅行者にとっては、まずロミオとジュリエットですかね~。ま、いいか。

では、次回はリグリア・ロマネスクをご紹介します。

ヴェネト・ロマネスク、よろしかったらこちらでどうぞ。
ロマネスクのおと

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  1. 2012/01/27(金) 06:59:53|
  2. ヴェネト・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:2
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コメント

No title

こちらではBS日テレでイタリアの小さな村を訪ねる特集をしているんですよ~。先週はね、イタリアの80歳のおばあちゃんが出てきてドイツ軍が責めてきて父親を殺害して家に火をつけて・・・って話が出てきたんです。ヨーロッパは陸続きなので日本とは違い、侵略の歴史が多くありますよね。やっぱりここで共通するのが「祈り」なんです。だから宗教が人々に与えた力ってあるのでしょうね。教会は本来とても質素な中に美しさを持つもの。だからこういう教会を見ると私なんかは本来の教会を見るような想いです。素敵な風景をありがとうございます。
  1. 2012/01/28(土) 01:10:00 |
  2. URL |
  3. はなさん #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

ようきちさん
こんにちは。イタリアの小さな村って、きっとテレビで見ると、とっても素敵なんだろうなぁ。実際いっても、確かに美しい村ってたくさんあるんですけれども。
教会、宗教、祈り。私は、あまり宗教に根ざした思想に寄り添ってはいないのですが(っていうか、キリスト教苦手だし)、教会通いをしていると、宗派とか教会とかおいといて、祈りの本質みたいなものが見えるような気がするときが確かにあります。
実際、私の求めているものも、アートとはいえ、それは祈りの過程であり結果の産物だったりするわけで。
地味な世界ではありますが、楽しんでいただければ、本当にうれしいことです。
  1. 2012/01/28(土) 22:36:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

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