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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ジェノヴァ その11

ジェノヴァで最後に訪ねたのは、カテドラルであるサン・ロレンツォ。



さすがカテドラル。例によって旧市街の細くてくねくねした小路を抜けると、かなり広々とした教会前の広場に出ます。
全体にごてごてとゴシック・テイストも激しく、いきなりひるんでしまいます。
でも、左右の側廊部分に開いている扉に、ロマネスクの名残が残っているので、めげずに確かめないと。
まず、ファサード向かって左側にあるポルタイユ、洗礼者ヨハネの門。



側柱の表面や、扉側に、それはもうびっしりと彫刻が施されています。哀しいことに、扉を取り囲むようにかなり離れた部分に鉄柵があり、まったく近寄れません。特に側柱内側の部分の彫刻はとても面白そうだったのですが、左側がかろうじて見えるだけで、右側はほとんど見えない状態でした。これはちょっと改善してほしいなぁ。鉄柵で守ることに文句はありませんが、せめてもう少しは見せてもらいたいものです。

次に、右側に回りこみます。
こちらは、サン・ゴッタルドの門。
こちらも、側柱部分の装飾が、かなり激しくなされていて、保存状態も良好です。



これ、ちょっとよくないですか~。門そのものは、そんなに大きな感じはしないのですが、こうやって足元から見ると、壮大ですね。
聖書のエピソードもてんこ盛り。



右側は、ヨセフと幼子キリストを抱いたマリアがエジプトに逃げる場面ですよね。でも、左側にあるエピソードはなんだろう?

先を急いでいたせいなのか、全体のゴチック臭に辟易としてしまったのか、はたまた、ここに至るまでに疲れすぎてしまったのか、実はいまひとつ集中力に欠けていたのが、我ながら残念。よく見ると、面白い彫刻がたくさんあるのに。
でもきっと、こういう、意味のある彫刻を見るのって、結構体力気力がいるんだなっていうことが分かった気もします。
というのは、これ。



ファサードは、ゴチック風ごてごてで、じっくり見る機にもならないものなんですけれど、ただ、扉の側柱部分とかの幾何学模様が妙にかわいらしくて、ボーっと眺めて一瞬癒される、みたいな。こういう、なんというかデザイン的な装飾って、集中力なくてもいいんです、多分。
まぁ超早起きで移動して、列車を降りてからのまず食わずで駆けずり回ってほぼ昼時ですから、疲れないわけもなく、そういう見学方法を取るのが、おそらく間違っているんですよね。ここに関しては、ほんと、もっと元気なうちに見学しておくべきでした。

お昼時で目の前で扉がクローズしてしまったのも、お隣にあるはずの12世紀のキオストロに入れなかったのも、そういう意味ではよかったのかもしれません。次回は、一番で行ってみます。
ということで、リグリア・ロマネスク、このとはアルベンガに移動しますので、またお楽しみに。

ロマネスク全般、こちらもどうぞ~!
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  1. 2012/02/29(水) 05:56:00|
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