犬には襲われるし、どうもぱっとしない教会が続いたので、今回はパス、と思っていたアリアーテAgliate、寄り道しました。サンティ・ピエトロ・エ・パオロ教会Ss.Pietro e Paolo。
おお、懐かしいお姿!相変わらず楚々として美しいたたずまいです。
ここは、ロマネスクめぐりを始めた、かなり最初の頃に訪ねた思い出深い場所。ブリアンツァの山道を、ああでもないこうでもない、と迷い、もうたどり着くことはできないのじゃないか、と思い出した頃に、ふっと、着いたのでした。
それにしても、混んでいます。
町の入り口にある駐車場も満員でびっくり。ちょうど、日曜日のミサで、アリアーテは勿論、おそらく近郊の町村からも人々がやってきているようでした。
ちょうど震災から一年の日だったこともあり、わたしも珍しくミサに預かったのですが、超満員の素晴らしいミサでした。
オルガンなどはないので、ギター伴奏で、若者中心の男女混声合唱団が賛美歌を歌っていたのですが、賛美歌も新しくなっているんですね?なんかポップス風の楽曲が多くて、ちょっとびっくりしました。
アーチが低い部分まで下がっていて、様々なタイプの柱が使われています。おそらくローマ時代のものの再利用品も多いのではないでしょうか。
当時、まだ現地訪問の数も少なくて、どこを見たらいいのか分からない状態でした。拙サイト(ロマネスクのおと)に、多数の写真をアップしていますが、コメントもともに、いかにも素人くさい!過去ページは、いつか全面的に書き直したいものだと思います。いつか…。
両脇の後陣と身廊を分割する柵代わりの低い壁に見られる、大好きなロンゴバルド時代の浅浮き彫り。内部は小さな礼拝堂の体裁になっているのですが、祭壇の上にも、浅浮き彫りの施された十字架が置かれていました。
目に付きやすいフレスコ画などは、ちゃんと見ていますけれど、こういう部分は、当時はよく見逃していたようです。
クリプタがあるために一段高くなっている主祭壇の前にも、同じような浅浮き彫りの壁がありました。いやはや、昔訪ねた場所は、あらためて再訪しないとだめだなぁ、と思いました。
本堂の柱頭は、ほとんど装飾を失ってしまっていますが、小さなクリプタには、いくつか美しく修復された柱頭が見られます。
こじんまりとしたクリプタですが、本堂側にあけられた窓と、後陣側にあけられた外向きの窓から、ほんのりと光が入ってくるので、薄暗いとは言っても自然光で全体を見ることができます。
外に出ます。教会正面の右手には芝生が広がり、とても気持ちのよいスペースです。ここに、洗礼堂があります。
全体が実にバランスよく、うっとりする眺め。洗礼堂も、教会の後陣も、軒送り部分に、穴ぼこ装飾。チヴァーテとかもそうだったような気がしますが、時々見られますね。アーチの形状が、微妙に同じじゃないのが、愛らしいです。
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- 2012/03/26(月) 04:52:58|
- ロンバルディア・ロマネスク
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