ピエモンテ、田舎ドライブ、ヴィグッツォロの後は初めての道を進み、ヴォルペードへ向かいます。トルトーネから幹線道路を来て、クローネ谷へと分け入る、ちょっとした田舎の細道に入ります。 沿道は桃の花盛りで、うっとりする景色が続くのですが、大変狭い道なので、途中で停止できないのが辛いところでした。 そして、ヴォルペードの村に入ります。 村のとっつきにあるのが、ロマネスク教会、サン・ピエトロでした。 Volpedo - Pieve di San Pietro
起源は10世紀とか11世紀とか古いのですが、今ある建物のほとんどの部分は、残念ながら15世紀の再建です。
再建ですが、ゼロからなされたわけではないので、それなりにオリジナルのテイストは残されています。たとえば、こういう軒送りの盲アーチとか。
後陣の、こういうロンバルディア風のアーチと付け柱とか。でも確かに、これは再建だな、って言うのが分かりますよね。さびしい。
「イタリアで最も美しい村」という、観光局とかが作ったカテゴリーがあるんですが、それは、中世の景観をきちんと残しているとかそういうことが基準になって登録されるんですけれど、このヴォルペード、実はそのカテゴリーに登録されている村のひとつでした。
そういうわけで、村はずれの教会外観を見学した後、一応、村の方にも行ってみました。
もうひとつ、この何の変哲もない村が有名なのは、前世紀に有名だった画家の出身地だったこともあります。ペッリッツァという画家で、好悪はともかくとして、彼の出世作は、ミラノにありますし(確認してないですが、確かミラノの近代美術館にあるはずで、オリジナルを見た記憶あり)、何かにつけて出てくるので、作品そのものは私でも知っているものです。これ。
村の中心広場に、この絵の複製が飾られていたし、村全体が野外美術館となっていて、あちこちに様々な美術作品が展示されているのでした。そういうのは、有名人が出ているからですね。なるほどね、有名人、文化的にはそれなりに役に立つって言うか。でも残念ながら、飾られている作品は、どれもこれも、うーん、というような。ごめんなさい。
村も、さすがに「美しい村」に登録されているだけあって、こぎれいではあるのですが、特に味があるわけでもなくて、少々がっかりでした。
それなりに金持ちの村なのでしょう。教会にしても住居にしても、かなりこぎれいにきれいにされていて、中世の朽ちた感じはなし。町並みそのものは、おそらく中世当時と思いますが、全体のたたずまいはかなり新しくて。
それでも一応ぐるぐると歩いてみましたが、辻ごとに、反対周りでぐるぐるしているらしい、乳母車で散歩している若いお父さんと会ってしまうので、なんだかうっとうしくてさっさと切り上げましたとさ。 そういう村です、ヴォルペード。
スポンサーサイト
2012/04/01(日) 06:16:32 |
ピエモンテ・ロマネスク
| トラックバック:0
| コメント:0