ロッシの不調で、昨年来見ることも少なかったモトGP。今年もまた、ぜんぜん見ていなかったのですが、今日は、ふと観戦してみようかとテレビをつけました。
思いっきりウェットのル・マン。ロッシは7番でスタート。ポールはダニ、その後にケーシーやロレンツォがひしめいて、こりゃまただめなんだろうな、とにかく事故だけは起こらないでほしいと思いながら、ちらちら観戦。
ドゥカーティがウェットのとき、調子がいいのは去年からの傾向だったし、また苦手なスタートをクリアしていきなり5番手に上がったので、すこしずつ期待が上向きになります。
ロレンツォとケーシーが逃げ切りパターンでトップを飛ばし、ダニとロッシが続き。その後ダニは、途中でスーッと消えて、なんとロッシが三番手。
この辺からは、もう祈るような気持ちで、とにかくもう無理しないでいいから、表彰台だけを目指して、慎重に走ってくれ、と画面に釘付け。
後ろから迫ってきたドヴィとのバトルを制した後は、なんとケーシーにひたひたと迫り、とうとう、ケーシーとのバトルにまで持っていったのは、まさにロッシの凄み。
抜きつ抜かれつ、手に汗握るとはこのことです!
追い抜き方も、両者ぎりぎりのところを縫うようにしてやるから、はらはら、見ていて本当に怖い画の連続。もう三位でいいよぉ、と泣きたいような気持ちで、それでも目が放せず、最後にケーシーをかわして、ぐーんと前に出たときには、鳥肌が立ち、涙が出てしまいました…。
ロッシ、やっぱり健在。
この人なしでは、モトは成り立たないよ。
去年からのこの状態で、あのレース展開で、あそこでがんがん攻めることができるという精神力は、彼にしかありえない。いや、すごいとしか言えません。
ただ、おそらくウェットだったからの結果なので、今後同じようなレースが期待できるかといえば、おそらくネガティブでしょうけれど。
その上、ドゥカーティは、アウディに買収されたので、今後の方針というのは未知で、ロッシも来期以降どうなるか、まさに正念場にいます。
Author:Notaromanica
ミラノ在住で、ロマネスクが大好きで、主にイタリア、フランス、スペインを回っています。