fc2ブログ

イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ミラノ展覧会

また、ちょっと寄り道。
最近すっかりご無沙汰している展覧会めぐり。
ずっと気になっていたのですが、一度習慣的に行かなくなると、手元に情報が集まらず、知らないことはないこと同様ですから、何もない生活に慣れてしまう。
その上、最近、会社のインターネット厳しくて、これまで展覧会情報をお世話になっていたサイトも、とうとうアクセス・ブロックがかかるようになってしまったんです。「今日は元気があるから、会社帰りにちょっと寄ろう」、と思い立ったときに、展覧会情報はとっても便利だったんですけどね。おいおい…。この辺、すっかりイタリア人。こういう人がいるから、会社は厳しくするんですよねぇ。
というわけで、本当に長い間どこにも行っていなかったのですが、久しぶりに探すと、もう夏休みも近いというのに、いろんな展覧会があることあること。それも例によって、無料の展覧会に事欠きません。そういうのを一度知ると、あれもこれも見に行きたくなります。
というわけで、まずはおなじみレアーレ宮の無料展覧会、二つ。

Gli Artisti Italiani della Collezione ACACIA
Palazzo Reale
until 24/06/2012
ACACIA(Associazione Amici Arte Contemporanea)というアソシエーション(現代美術協会)が、将来、ミラノに作られる現代美術館を想定して買い集めているという、イタリア人現代美術家の作品コレクションということです。
イタリアは、現代美術で有名なベネチアのビエンナーレが、びっくりするくらい長い歴史を誇るほどの国ですから、古いものばかりというイメージと裏腹に、実は結構現代美術が好きなのですよ。多くの町で現代美術館がありますし、ロベレートのMARTとか、トリノ郊外のリボリとか、最近開館したローマのMacba、いや、名称を忘れましたけれど、どれもかなり立派です。そんな中、実はミラノには、「現代美術館」がないんですよねぇ。
サローネなどで積極的に使われるトリエンナーレなど、デザイン方面は既にかなり充実しているのですが、いわゆるアートについては、他の大都市にかなり遅れを取っています。
現代美術館、ローマよりミラノだろう、と思っているのですが、なかなかできません。が、構想はあるということらしいので、将来が楽しみです。

この展覧会では、18人の作家の作品が、部屋ごとに並べられていて、なかなか面白かったです。現代、久しぶりだったし。
たとえば、いつも妙なインパクトのあるこの人、Cattelan。


Love saves lifeという1995年の作品。不気味ですよ。ロバ、犬、猫、鶏、とブレーメンの音楽家状態ですけれど、本物の剥製ですかねえ。怖いので近寄りがたかったです。こういう宮殿のお部屋に置かれたミスマッチが不思議です。何よりびっくりするのは、個人蔵らしいんですよねぇ。こういうアートを買う人がいて、まぁ買う人がいないと成り立たないでしょうけれど、これ、飾るんですかねぇ。
一方でこれは、宮殿の雰囲気に妙にマッチしていました。


本物の花が仲良く身を寄せていて、バックには美しいクラシック音楽が流れていて、異空間でした。

地味ながら、なかなか面白いじゃん、と思いながら、今度はお隣の展覧会に突撃。
Addio anni 70
Arte a Milano 1969-1980
Palazzo Reale
until 02/09/2012

こちらはまた、無料とは思えない力の入った展覧会で、行けども行けども展示が終わらないので、びっくりしました。
写真や絵画、インスタレーション、等々あらゆるタイプの当時の美術が並べられ、そして当時世界中で、そしてイタリアでも起こった、ヒッピーとかそういうムーヴメントのビデオが流されて、70年代ってなんてカオスだったんだろう、とある意味目を見張るというのか、怠惰でエネルギーのない自分が、この時代にいわゆる若者じゃなくてよかった、と思ったりとか、何かいろいろと考えさせられるような、展覧会でした。多分、美術というより、カルチャー的な。
一番驚いたのは、これかな。若き日のクリスト。


なんと、ミラノのドゥオモ前にある騎馬像を包んでいたんですね。見たことも聞いたこともなかったです。すっごく若いので、まだ駆け出しですね。奥さんもいない時代かしら?いやはや、たまげました。
もうひとつは、そういえば見たことはあるかもしれないけれど、特別気にしたことがなかったような気がする、イタリア人芸術家Fausto Melotti。
とても素敵な、カルダー風の金属の作品があって、もう本当にほしい!としばらく離れられませんでした。たまたま監視員がすぐそこにいるので、写真も撮れなくて残念でしたけれど、小さな作品で、素人でも作れそうに見えるのは、カルダー同様です。この人、本来どういう人なのか、調べないと。
その他にも、イタリア近現代に詳しくない私でも名前を知っている作家の作品が、いろいろとありました。Emilio Tadiniとか、写真家のBasilicoとか、既に70年代に活躍していたんですね。
大好きなPomodoroさんもありました。


左側の方できらきら輝いているオブジェ。そういえばこれも個人蔵。こんなものを置けるスペースを持つ家に住めるなんて、憧れですねぇ。あ、まずは買えるのがすごいですけどね。
このレアーレ宮、天井も高くて大きなスペースも多いので、現代美術にはなかなか適していますよね。
これは、ちょっと面白かったんで。


どれもものでぎっしりのいろんなテーブルが縦にずらりと並んでいて、こういうのって、「ウィリーを探せ」(ページごとに群集が描かれて、その中からウィリーを探す絵本)的な興味を感じて、何を探すわけでもないのに、ディテールにはまり込むというのか。そのはまり込むディテールを本当に掘り下げているのがすごい。偏執狂的で、きっと性格粘着質だろうなぁ、と思いますが。
荒川修作とか、何人か日本人のアーチストの作品もありました。ふーん。
こちらは夏休みもずっとやっているので、お時間のある方は是非訪ねてください。

ブログ・ランキングに参加してます。よろしかったら、ポチッとお願いします。


にほんブログ村 美術ブログへ(文字をクリック)
ブログ村美術ブログ
スポンサーサイト



  1. 2012/06/10(日) 05:48:29|
  2. アートの旅
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<ブルゴーニュ その13 | ホーム | ブルゴーニュ その12>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
https://notaromanica.blog.fc2.com/tb.php/814-5b7a5c99
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)