fc2ブログ

イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ブルゴーニュ その13

ブリオネ3
ブリオネのロマネスクめぐりの拠点となるパレ・ル・モニアルParay le Monial。地図上では、それなりの大きさの町に見えるのですが、実際は、教会以外は住宅地と、ちょっとした商店街があるだけ、駐車し放題の気楽な小さな町で、これなら何も郊外に宿をとることもなかったなぁ、という感じでした。
観光の拠点ではありますが、一応ここにも、見るべき教会があります。
バジリカ・デュ・サクレ・クールBasilique du Sacre Coeur、あ、フランス語の発音がよくわからないので、イタリア語交じりになっちゃいます、ごめんなさい。


美しい、いかにもフランスのたたずまいですね。やっぱり時代が下るって言うか、正直わたしが本当に好きな風景ではないのですが、でもフォトジェニックで美しいのは間違いないです。
教会は、奥の方の塔のある建物。
ここは、到着したときと、ブリオネをめぐり倒した一日の終わりの二回訪ねました。最初に訪ねた時は、首尾よく教会そばの路上駐車上に車を停めたところ、周辺があっという間に車で埋まったので何事かと思ったら、ちょうどミサが始まるところでした。というわけで、外観を拝んだのみで、出発。
夕方、拝観できるかも、と思い、訪ねたところ出会ったのが、この美しいライトアップされた姿です。


4月早々で、夏時間ながら日暮れが早かったので、教会のオープン時間でも、既にこういう黄昏で、ヨーロッパの初夏の宵の色とでも言うのですかね。わたしの最も好きな、青と水色と藍と、いろいろなブルーが混じった空の色。
この教会、全体にはインパクトが強いわけではないし、内部もずいぶんと修復されてしまっているので、往時のイメージを抱きにくいのですが、たたずまいが町の風景として一体化しているのが、とてもよい感じでした。ミサも超満員で、そういう現役である現実も、建物を活性化しています。


こういう感じ。ファサード側は川に面していて、脇の方は商店街からの眺めが緑で美しくて、そして、後陣側。


これは、かなりごつくて、ロマネスクというにはちょっと、という感じもあるのですが、それでも美しい後陣です。大きな教会なのに、意外とよそよそしさがないって言うのかなぁ。なぜかといえば、よくわかりませんが、後陣の周囲に取られたちょっとした空間のせいもあるのかな。


なんか、イメージとしてちょっとビザンチン風な感じも、距離感を縮めているような。ビザンチンだと何でそうなるの、と言われるとぜんぜんわからないんですが、大きいのにこじんまりしている雰囲気なんです。
まぁ、それは後陣側にかぎって、ですけれどね。
なんか、石の積み具合とか、大好きなチェッカー模様の入った窓の上部飾りアーチとか、そういうのが、いいんですよ。
あ、もしかすると、今回訪ねた教会では、うっとりする後陣が少なかったから、後付で、よさがじわじわ来たのかもしれませんけども。
柱頭等のディテールは次回。

イタリア・ロマネスクは、こちらでどうぞ~!
ロマネスクのおと

ブログ・ランキングに参加してます。よろしかったら、ポチッとお願いします。


にほんブログ村 美術ブログへ(文字をクリック)
ブログ村美術ブログ
スポンサーサイト



  1. 2012/06/12(火) 05:32:53|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:4
<<ブルゴーニュ その14 | ホーム | ミラノ展覧会>>

コメント

No title

二番目の写真、一瞬コンクかと思ってしまいました。正面に二つの塔。それにこれも付け柱というのでしょうか。二本づつ立ちあがっているところ。よく見るとコンクの方が入り口の幅も広いのですけれど。夕闇迫るころのこのお写真、うっとりしました。
  1. 2012/06/14(木) 03:09:00 |
  2. URL |
  3. yk #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

コンクですか。いつか行ってみたいです。来年当たりかなぁ。
この夜景というか夕焼けの風景、美しいけれど、ちょっとファサードとしてはうるさくないですか?大好きな付け柱も、こういう風に使われるとなぁ、と思っちゃいます。
  1. 2012/06/14(木) 20:56:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

2枚目と4枚目古くてすきです。

ここだったんですねえ・・・
パレルモニアのサクレクール大聖堂

サクレクールは、「聖心」・・イエスのみこころです。

行ってみたいと思っていました、教会のイメージが違ったけれど。

16世紀に生まれた、修道女にイエスさまがあらわれて
「みこころの信心」をひろめることを啓示されたんです。

隣が、修道院で建て替えられたのかしら。

ここの聖堂でのご出現だと思います。

その信心は、私もしていますし(この日本のカトリックでも)
全世界のカトリックに伝わっていますよ。
  1. 2012/06/16(土) 03:38:00 |
  2. URL |
  3. ガビィ #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

ガヴィさん
パレルモニアルのこの教会、そんなに有名な重要な教会だったのですね。町の要になっているような教会で、ミサに集まる信者の数も半端なかったです。このあたりでは、最も大きな教会でもあるでしょうし、ちょうどイースターの時期でもあったからかもしれませんが。
どういう教会をイメージしていたのでしょうか。もっと、こじんまりした感じ、かな。
  1. 2012/06/16(土) 22:04:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
https://notaromanica.blog.fc2.com/tb.php/815-700cd73e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)