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イタリア徒然

イタリアに暮らしながら、各地のロマネスクを訪ねた記録

ブルゴーニュ その23

ブリオネ13
ミラノは、燃え上がるほど暑い…。こういう気候の中、クーラーなしで生活しているというのも、今の日本の基準から言えばすごいかも。いつもはいやいや起きて行く会社も、こうなると、クーラー利き放題なので、喜んで行ってしまいます。そんなわけで、クーラーのない自宅でパソコンに向かうのも辛くて、サイトの更新は思いっきり滞っていますが、ブログだけは何とか。

セミュール・アン・ブリオネSemur-en-Brionnaisの、サン・イレール教会Eglise de Saint Hilaire続きです。
正面ファサードの扉周りの装飾。一部妙にうまい手があるかと思うと、側柱の柱頭は、まさにヘタウマの花盛り。


あれ?って感じです。図像学的には意味がありそうなんですが、表現力が、本当にかなり稚拙なんですよねぇ。これが、タンパンやアーキトレーブの彫刻と同時代とは、ちょっと思えないって言うか。石工が違う可能性はあるけれども。


うわ、蛇とか爬虫類系が噛み付きまくりのフィギュア。こういうのって、プーリアにあったかも?そういえばプーリアでは、ブルゴーニュの影響って言うのがかなり見られたんですね。聖地で情報交換があった結果、とかそういう話だったと思います。ブルゴーニュの影響もあるけれど、逆もありそう。
それにしても、こういう幾何学的装飾、やっぱりすごいですよ。


モチーフは、中世ですから、そういう時代のものと思いますが、全体見ると、若干ちぐはぐな。



軒送りの装飾彫り物もこんなだったりします。


ミッキーマウスともいえない、なんじゃこれ?
なんか、素人の作品としか思えないって言うか。不思議でしょ。

イタリア・ロマネスクは、こちらでどうぞ~!
ロマネスクのおと

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  1. 2012/06/23(土) 05:54:33|
  2. ブルゴーニュ・ロマネスク
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:13
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コメント

No title

一枚目、二枚目、こういう風に軒を支えてる像を見るとミラノの サンタンブロージオを思い出しますが、それが淫乱の図になっているとは!!
ムーア人が多いと思っていたのですが、、。珍しいのではないのでしょうか。
淫乱(お品のよくない言葉でごめんなさい)の像というとモワサックを思い出します。
  1. 2012/06/24(日) 23:46:00 |
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  3. yk #79D/WHSg
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No title

ykさん
そういう図像なんですか!?
蛇とかうにょうにょいますけれど、ほぉぉ。
でもあんまり下手なんで、全然淫乱ではないですよねぇ。むらむらしませんよねぇ?っていうかしちゃいけないんですね、むしろ。笑
ここのファサードは、本当に多くの手が入っているので、ちょっと面白いですよ。
  1. 2012/06/25(月) 21:32:00 |
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  3. corsa #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

単に蛇だけでなく胸にが喰らいついているのが淫乱(汚い言葉で使いたいと思って使っているわけではないのです)モワサックのはよく知られています。本当なら今頃はモワサックも再訪してあの悲しげなエレミアにも再会していたはずなのに、。涙です。
  1. 2012/06/25(月) 23:12:00 |
  2. URL |
  3. yk #79D/WHSg
  4. [ 編集 ]

No title

ykさん
またきっと会えますよ。
  1. 2012/06/26(火) 21:12:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
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No title

そういえばこういう淫乱の戒めの図像はイタリアでは見かけたことなかったかも・・・。フランスは多いですね。この近く(南に20Kくらい?)のシャルリューにもかなり恐ろしいのがありました。図像学的な面白さはやはりフランスのものと最近改めて感じています。
  1. 2012/06/27(水) 05:46:00 |
  2. URL |
  3. Teruteru #79D/WHSg
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No title

Teruteruさん
皆さん、詳しくていらっしゃいますねぇ。図像学、少しは勉強しないと~、と反省しきりです。
これまで撮影した写真を、いろいろとじっくり見てみようと思います。
  1. 2012/06/28(木) 21:59:00 |
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  3. corsa #79D/WHSg
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No title

私はイタリアロマネスクをさほど多くはみていないのですが、サクラ・ディ・サン・ミケーレのゾディアック門にはあったのですが(私のホームページには写真を載せてあります)、買ってきた冊子には豊穣の大地を表す、とあり淫乱の象徴とは解説されてはいませんでした。蛇はキリスト教では女を誘惑する悪者ですが、それ以前の農耕社会では悪者ではなかったですね。
  1. 2012/06/28(木) 22:40:00 |
  2. URL |
  3. yk #79D/WHSg
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No title

ykさんのサクラ・ディ・サン・ミケーレの写真、さっそく拝見。淫乱の戒めの図とどこが違うのか…衣服を身に着けているから?
蛇はエヴァを誘惑(旧約の原罪)したので、聖書世界では悪者で悪魔の化身ですが、民俗的な捉え方はまた違うのですね~豊穣や善としての蛇…これから注目してみたいです。
  1. 2012/06/29(金) 04:51:00 |
  2. URL |
  3. Teruteru #79D/WHSg
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No title

ykさま
Teruteruさま
サクラは、私も勿論行ってますね~。サイトにもまとめてますね~。でも、こういう図像については、全然ノータッチでしたよね、間違いなく。うわ~、なんかだめですね。
時代によって、図像の意味も変わってくるのは、面白いですよね。やっぱりプリミティブな時代の方がある意味ストレートに通じる形だし、キリスト教の教義が浸透していくほどに、表現も変わってきますからね。
そういうことをグローバルに見通してみたいと思うんですが、これまでの写真をじっくり見ることすらできない状態で、無理。時間が有ればな~(あったとしても寝てるだけですけどね、多分。笑)。
  1. 2012/06/29(金) 22:14:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
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No title

Corsaさま、>うわ~、なんかだめですね。
そんなことはまったくありません。それぞれが興味を持ったことを記事にしているのですから…すべてを紹介することなど不可能ですよ。CorsaさまのHPも現地のパンフを翻訳解説していただけるので、とても助かっています。そのうえ独自の着目点も新鮮で、ロマネスクって楽しい~と改めて想ったりしてます。
  1. 2012/07/01(日) 05:42:00 |
  2. URL |
  3. Teruteru #79D/WHSg
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No title

corsa様 勝手にちょっかい出してすみません。同じ趣味どうしのおしゃべりが楽しくてあれこれ書いてしまいました。人それぞれ目につくものが違って当然。

ピエモンテ早速拝見、どれもすぐにでも行ってみたくなる教会ばかり。ブルゴーニュに続けてみると、言葉できちんと表現しようとすると難しいのですけれど、違いが如実に分かって面白いです。
  1. 2012/07/02(月) 01:03:00 |
  2. URL |
  3. yk #79D/WHSg
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No title

Teruteruさま
慰めていただき、ありがとうございます。笑
面白い、楽しい、という感覚だけで、ここまでやっていますので、まぁ、仕方ないですね。なんか少しでも楽しい情報を提供できれば、と思います。そういう意味では、ロマネスク=楽しい、オウケイですね!って、相変わらず能天気です。
  1. 2012/07/02(月) 21:39:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
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No title

ykさま
もう、どんどんちょっかい出してくださいよ~。
どんなコメントも、なるほどね~、と面白いですから。
ピエモンテ、早速訪問ありがとうございます。イタリアも面白い場所がたくさんありますから、せいぜいがんばって紹介していきたいと思いをあらたにしています。それだけでもフランスに手を出した意義はあるかも。出しまくりですけどね、今後も。笑
  1. 2012/07/02(月) 21:41:00 |
  2. URL |
  3. corsa #79D/WHSg
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