美しい花園のあとは、ゴドGodoの、テグリオのサント・ステファノ教会 Pieve di Santo Stefano in Tegurio (o del Godo)です。
到着したときは、教会前の敷地が車でいっぱい。ちょうどミサの終わった時間で、教会から人がわらわらと出てきていました。思いっきり現役教会です。
遠目には、様式はロマネスクながら、かなり修復がされているな、という雰囲気。
それにしても、この車の列は。これがなければ、かなり美しいロケーションでしょうね。鮮やかな緑の芝生の上に容赦なく駐車。私も仕方なく芝生に乗っかりましたけれど、なんかちょっと申し訳ないような気持ちになりました。
ミサの後、すぐに閉められたら困るな、と思い、人々をかき分けて、本堂に突入します。
うわ~、中は思いっきり漆喰の白です。どひゃ~、これはだめだ、とすぐにきびすを返そうと思いましたが、事前調査で、一部古い柱が残されているとあったので、めげずにうろうろしました。
あ。
ありましたね。このアーチの縁部分と柱頭がオリジナル。後から掘り起こされた感じ。
こんな状態ということは、全部、漆喰の中にオリジナルが残されているのでしょうねぇ。それが全部表に出されたら、どれだけ愛らしいか、と思いました。
でも、この教会は今でも現役で、もしかしたら通ってくる信者さんは、漆喰の白が、清潔感があっていいわ、等と思っているかもしれませんしね、それはなんとも。わたし的には、本当に残念ですけれども。だって、見事にオリジナルの柱頭が、そのまま、嫌味なく包み込まれているわけですからね、見たいです、全部。もしかしたら、数十年後には、見ることができるようになっている可能性も無きにしも非ずとは思います。
ミサの余韻の中、あちこちで人をかき分けかき分け、こういう中世の遺構を探す作業も、ずいぶんと慣れてしまった感じ。ある意味、信者の方には、申し訳ないと思いながら。
外に出ても、まだ村の社交が続行中。わたしは一人異質に、カメラを抱えて、教会外観を撮影しまくり。
北側側壁。かなり手が入っていて、全体としては中世の趣のある姿ですが、装飾的ディテールは、違う時代のものとなってしまっていて、さびしいですね。ミサに集う人々の存在が、寂しさを若干和らげてくれたという稀有な例かもしれません。
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2012/07/07(土) 06:10:20 |
エミリア・ロマーニャ・ロマネスク
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