さくさくと進みます。狭い地域に次々とある、というロケーションは結構好き。
次にたどり着いたのは、サン・パンクラツィオという村にある墓地教会Chiesa di San Pancrazioです。
村の入り口の緑の中にあり、とても美しいロケーション。後陣側は墓地になっています。
オリジナルは、ここもロンゴバルドで、7世紀または8世紀という魅力的な年代ですが、残念ながら後代の修復再建が勝ってしまっています。
内部は、漆喰でまさに真っ白。
窓やアーチの部分だけ、若干オリジナルなのか、再建なのか、石積みの雰囲気を残しつつ、でも、ちょっと塗りすぎですよね。
開口部に、アラバスターの薄板をはめ込んでいるのが、ある意味、逆にさびしい感じもあるのですが、おそらく後代の修復時に、建築家がいたたまれなくて、できることをやるぞ、みたいな感じでやったんでしょうねぇ。痛々しいなぁ、なんだか。
身廊を区切る柱も、もう漆喰そのものなんですが、ひとつだけ、創建時の碑文が見えるようになっています。
これはとてもしっかりとした碑文で、1058年のものであることがわかります。残念ですねぇ。
墓地の方に回って、外壁を観察しました。オリジナルに忠実な再建、または修復で、ロンバルディア様式の装飾が見られます。でも、ちょっとさびしいですね。後陣は、残念ながら半円のロンバルディア様式ではなくて、かくかくしていて、これもまたさびしかった。
こういうのって、仕方ないですけども、せっかくの千年からの遺産がね。はぁ。
それにしても、この地域に見られるロンゴバルド、ちょっと調べないといけないです。
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- 2012/07/09(月) 06:22:13|
- エミリア・ロマーニャ・ロマネスク
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| コメント:4
しばらくぶりに拝見いたしました。この辺は、ロマネスクが群生してますので、全部調べていました。聖パンクラツィオはストリートビューで見てた場所なんで、このブログで行った気になりました。
というわけで、エミリア街道は割愛してマルケ中心にしちゃおうかなと考えています。
ランゴバルトはフランク族に滅ぼされた訳ではなく、降伏、臣従したので、その後民族同化によって区別がつかなくなっていったようです。調べていくといろいろな所で足跡を見つけることができますね。
- 2012/07/17(火) 12:36:00 |
- URL |
- クリス #79D/WHSg
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クリスさん
こんにちは。こんなところまでチェックしているとは、さすがですね。エミリア街道行かれるなら、サン・レオとか、ファエンツァ方面はいかがですか。ブリジゲッラ郊外もお勧めと思います。あ、マルケ、ということは、おそらくその辺狙っていますね?
ご飯もおいしいですしね。
- 2012/07/17(火) 21:45:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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いや、ブリジゲッラは狙ってません。Predappioのほうが興味ありかも。でも、どちらもエミリアだし。
サン・レオは行くつもりですが、サン・マリノが邪魔ですね。迂回も寄り道も時間かかりそうで。
ところで、ロマネスクの更新がエラーで開けないのですがリンク針間違えしてないですか?
- 2012/07/18(水) 13:17:00 |
- URL |
- クリス #79D/WHSg
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クリスさん
サン・レオはとてもお勧め。オリーブ・オイルもおいしいですよ。でもほんと、秘境って言うか、私の運転では行く自信がないような山奥です。
ロマネスク開けないですか。ご指摘ありがとうございます。確認してみますね。
- 2012/07/18(水) 21:57:00 |
- URL |
- corsa #79D/WHSg
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